たじまわるプレミアムは無料(※1)で楽しめる最高のバスツアー〈Lonow的豊岡城崎ひとり旅③〉
皆さんこんにちは、Lonowです。
北海道の代わりに行っている豊岡城崎ひとり旅もいよいよ最終回になってまいりました。前々回は本州最短空路体験、前回は大江戸温泉物語きのさきのレポート等をして参りました。
・前々回はこちら
・前回はこちら
2日目はたじまわる号という観光バスに乗って但馬の観光地を一気に巡っていきたいと思います。その前に、まずはたじまわる号とはそもそも何なのかということを紹介していきます。
たじまわる号とは
たじまわる号は、但馬地区の公共交通機関停留所と観光地を 結んでいる全但バスが運営している周遊バスの名称です。観光バスに乗るタイプと路線バスを乗り継いでいくタイプが有り、路線も季節に応じて8本の路線が設定されています。今回私が利用するのは城崎温泉から出るたじまわるプレミアム号という路線です。
気になるお値段ですが、何と大人1日500円という破格のお値段です。ガイド付きのバスツアーとなると普通は安くても8000円くらいはしますので、昼食や入場料はは自分たちで支払うとは言えあまりにも安いです。
更に、これは期間限定のキャンペーンなのですがたじまわる号を利用する前後の三日間に但馬空港発着の便を利用した証明書(チケットや搭乗案内)を見せると無料でツアーに参加することが出来ます。この情報は但馬空港のHP以外に殆ど 情報がないので偶然このブログを読んだ皆さんは本当にラッキーですね(自画自賛)
昨日も来た城崎温泉駅にて「ツアー参加者っぽい人たち」を待っていましたが、そもそも人が私以外に誰もいません。お茶を飲んでぼーっとしていると大型バスがやって来たので、飛行機の搭乗案内を見て中で待たせてもらうことにしました。ガイドさんと昨日泊まった旅館の話とかをしていると出発時間に!しかしやはり他のお客さんは誰も来ません。これはどういう事でしょうか?
どうやら城崎温泉駅から乗ってくる人が単純に私しかお客さんが居なかったらしく、専用車になってしまいました。リムジンよりもよっぽど豪華な旅になってしまいました。一人であろうともガイドさんはしっかりとアナウンスをしてくれるので少し申し訳なく思いながらも、これで夕方まで行くのしんどくないかなと少し思っていました。
コウノトリの郷公園
そんな心配をしていたら普通に但馬空港で数グループが乗ってきてくれたので 、専用車という事態は回避されました。最初の目的地はコウノトリの郷公園です。コウノトリ但馬空港の名前にも入っている通り但馬地域はコウノトリの生息地としても有名で、その繁殖にも力を入れています。
この様に田圃の中に電柱のような塔が建てられていて、そこにコウノトリが巣を作ります。コウノトリの郷公園には無料の望遠鏡が設置されていて、そこから観察することが出来ます。
一応スマホカメラでも記録用に撮影を試みたのですが、完全にドッキリの隠しカメラみたいになってしまったのでモニターからの写真もこの下に貼っておきます。
この塔以外にも公園内の飼育ゲージにもコウノトリが飼育されていたり、 道路沿いの田んぼの中にも普通にコウノトリが生活している様子が見ることが出来ました。後で話を聞いてみると、日によってはゲージ以外は全く見られない日もあるらしく、今回はかなり運の良いケースだったようです。
見飽きるくらいにコウノトリを観察していたので、行きはガイドさんも含めて大盛りあがりだった車内も公園からの帰りの道はだんだんリアクションが薄くなってきました。天然記念物なのに慣れは恐ろしいものです。
但馬の小京都、石出(いずし)を歩く
続いてバスが向かったのは出石市の城下町です。出石は古事記や日本書紀にも記載されている歴史ある町で、室町・江戸と丹波地方の中心都市として栄えていました。京都府のすぐ隣なのになぜ「小京都」と呼ばれているのか到着前は引っかかっていましたが、高速道路も空路もない時代にはここから京都市内へ行くには大変な距離があったんだろうと勝手に納得しました。
昼食は名物の「出石皿そば」を花水木というお店で食べました。かなり待機列が長かったのでバスの集合時間に間に合うか心配でしたが、回転がかなり早かったので無事に食べることが出来ました。そばが5枚の皿に分割されて提供されるので、ひとつひとつ薬味や卵で味変を出来るので楽しかったです。(写真を撮ったはずだったのですが保存がされていなかったので外観写真だけになってしまいました、ごめんなさい)
スイスイそばを食べることが出来たので、残った時間を利用して江戸時代の家老屋敷や近畿最古の芝居小屋である出石永楽館の見学もしました。顔ハメパネルに一人で入って他の人に撮影してもらう勇気はないのに 毎回パネルの写真も撮ってしまいます。
天空の城、竹田城
バスは山城の郷に停車し、ここからは本日の最終目的である竹田城へと向かっていきます。こちらは「天空の城」や「日本のマチュピチュ」とも呼ばれ、過去にはグーグルやサントリーボスのCMロケ地としても利用されている注目の観光施設です。
山城の郷から竹田城へ行くには大きく3つの方法が有り、①天空バスと呼ばれる周遊バスに乗る(片道160円・1時間に1本程度)、②タクシー(登りは650円固定、帰りは実費、随時)、③徒歩(0円、随時)とあります。
ケチな健康的で体力溢れる若者の私はガイドさんに勧められるままに③の徒歩を選択しました。これが大誤算で、前日の土砂降り峠越え(前々回参照)を完全に無視して歩き始めたので身体がなかなか言うことを聞かず…ヤマノススメのサントラを聞きながらえいえいと登っていきます。
途中に検問所のようなカウンターがあるので、そこで入場料の500円 (大人)を払います。これでやっと天空に行けると思ったら大間違い、まだまだ坂道が続きます。バスやタクシーの人たちでも実際はかなり歩くので、竹田城に行く前の日はとにかく早く寝て万全の状態で行ったほうが良いと思います、これは当日4時30分まで人の配信を見ていた私の心からのメッセージです。
約40分ほどエイヤエイヤと登るとやっと頂上へ到着しました。かつての武士たちは毎度こんなバリアフリーの真反対みたいなところに通勤していたと思うと本当に屈強ですね、私なら初日で不登校状態になってしまいます。
さて、凄い絶景ではありますが…あれれ?天空は…?
それもそのはず、竹田城が「天空の城」となるのは「秋の早朝で運が良い時」 という限られた条件下でのみ見られるものであるので「初夏の昼間で日頃の行いが良いとは言えない」私には全く縁のないお話でした。慰めのためか出口に完璧な日の看板が刺さっていたのでこれで勘弁してください。
同じ道をまたヒイヒイ下山し、自販機で缶コーヒーを飲んでいたらガイドさんに「やっぱし歩けたでしょ〜」とニコニコ言われたので「はい…まあ…行けない事はなかったですね…」と弱々しく伝えておきました。賢明な読者の皆さんはバスかタクシーにしておきましょう。
そして物語は…〜エピローグ〜
さあ、バスツアーも終わりが近づいてきました。最初は完全な他人同士だった人たちも一日同じバスに乗っていることで徐々に連帯感が生まれていました。関西へ電車利用で戻る私が一番最初にこのJR和田山駅で降りました。他の人達は但馬空港や宿泊のため城崎へと向かっていったのですが、帰り際にバスの窓から手を振ってもらっていた時、久しぶりに「別れの寂しさ」を感じました。もっとお話できれば良かったな…と。
さて、こうして長いようで短かった旅が終わってしまいました。
久しぶりについでに散策とかではなくガッツリと2日間歩き回る「旅」をしたのですが、やはり旅は楽しいですね。今回の旅行記3部作は意図的に例の感染症絡みの表現を極力減らして書きました。旅行業界も宿泊業界、その他にも色んな会社がこの状態の中でもあらゆる工夫をして営業を続けようとされています。
この記事は決して「会話会食を含めた団体旅行を今行うこと」を推奨するために書いた記事では有りませんが、また堂々とみんなで旅行に行ける時が来た時に「そういえばあの時一人でフラフラ歩いていた記事を読んだ但馬に友達誘って行ってみても良いかな」と思ってもらえれば幸いです。
それでは、また。