新日本海フェリー「バス得きっぷ」で神戸三宮から北海道・小樽まで25時間かけて移動した
皆さんこんにちは、Lonowです。
西日本から「北海道へ行こう!」と思ったときに、真っ先に思い立つ交通機関は飛行機ではないでしょうか。例えば、伊丹空港から新千歳空港までの場合、おおよそ2時間で北の大地へ上陸が可能です。
そんな中、今回は関西から敢えてフェリーを利用して、北海道への侵入を試みていきたいと思います。かかる時間がなんと25時間。飛行機移動の場合は6往復ほどできてしまうほど時間をかけて移動した、ゆったりとした船旅の記録を書いていきたいと思います。
9月25日20時 神戸三宮 バスターミナル(ミント神戸1階)
という訳でやってきたのは夜8時の神戸三宮駅前です。神戸の港からも複数本フェリーが就航しているのですが、直接北海道へ向かう便は現在無いため、まずはこちらに乗っていきます。
撮影地は舞鶴
高速バスです。
「は?フェリー旅なのにいきなり高速バス使ってるのはルール違反じゃないですか?」というご意見があるかもしれませんが、今回利用する切符は新日本海フェリーの「バス得きっぷ」です。
こちらは、神戸三宮から舞鶴港までのバス移動と舞鶴小樽間のフェリー移動をまとめて予約ができる便利な切符です。お値段もバス・船セットで大人10,500円から、学生の場合は8,500円からと、とてもお得な価格設定になっています。
説明も無事に済み、バスも若干の遅延はありましたが舞鶴港へ到着しました。船の乗船手続き開始まで少し時間があったため、ふらりと舞鶴港付近の散策を行いましたが、レンガ建物群はスマホカメラでは収めることができませんでした、残念。
そうしている内に乗船時間になったので船に乗り込みます。
9月25日 23時50分 新日本海フェリー あかしあ船内
バス得きっぷの対象座席は「ツーリストA」という最もお安い座席になっているため、ベッドとまくら、毛布とてもシンプルな造りになっています。その簡素で清潔な白の空間は、どことなく病室にも似た感じがします。
早速船内探検を試みたのですが、施設の多くは翌朝からの営業であったり、イマイチ入って良いところとダメなところが分からなかったので一旦持ち越しに。スマホも少し船が動き出したらあっという間に圏外になってしまったので、特にやることもなくこの日は就寝しました。
9月26日 8時 新日本海フェリー あかしあ 展望デッキ
フェリーの揺れで眠れなくなるかと思いきや、がっつり眠れたので翌朝の生活リズム正しく目が覚めました。客室から出て展望デッキへ行き、清々しい気持ちで朝食用に持ってきたパンとブラックコーヒーを頂きます。食後は、朝風呂にも入ったりと早速船旅の気楽さを全身で感じます。
船内に設置してある新聞やパンフレットをくまなくチェックし、持ってきた小説をダラダラ読んでいると「まもなく15分後に小樽からの船とすれ違いますよ~。」といった内容のアナウンス。
まだ先のことだなと聞き流して本読んでいると「ぼおおおおおお」と太い汽笛の音が向こうからしてきます。気づいたらもう時間が来ていたようで、窓越しの連射から切り取った写真はこんな感じに。孤独感が少しするフェリーでの移動が、向こうに同じフェリーが見えるだけでほんの少し心が緩やかな感じになります。
小説を一冊読み切ったころにはもうお昼の時間が来ていました。昼食は、「新日本海フェリー特製 オリジナルビーフカレー」を頂きました。流石会社名を名乗っているだけあって、しっかりとお肉感もあるおいしいカレーライスでした。
食後は持ってきた小説も尽きてしまったので、意味もなく誰もいないミストサウナでスクワット運動したり、船内のゲームコーナーのスロットに挑戦してあっという間に100円を吸い込まれたりして楽しく時間を過ごしていました。
後は、前日に私も寄稿している合同誌(宣伝)ナンセンスダンスブースに挨拶だけして帰った文学フリマのパンフレット出展者の名前を見て面白がっていたりもしました。せっかくなら何冊か買ってきて船で読んだりというのも良かったな~と今になって思っています。
9月26日 17時 再び新日本海フェリー あかしあ 展望デッキ
スマートフォンが北海道からの電波を拾ったことに喜んでいると、今度はまもなく日の入りの時間になるとのこと。一応デッキに出てみると、こんなに船内に人がいたかと思うほど多くの人が太陽が沈んでいく様をじっと見つめていました。
私も、「まあ、とは言っても太陽が沈んでいくだけだからねぇ」という感じで後方から見ていましたが、最後にこっそり撮ってから船内に戻りました。
圏外にいるときに限って、出欠催促のLINEやら記事依頼のメール(ありがとうございます)がまとまってやって来ていたのでまとめて返し終わると食事の時間になっていました。
船内食堂のジンギスカン定食は1,680円と、なかなか高めの価格設定でしたが、北海道で食べたいものが多すぎるため今回のジンギスカンノルマはこちらで達成することにしました。前回のジンギスカンは高級店にジャージで突撃してこの倍近い価格を払っているので、ジンギスカンの中ではお得なのかもしれません。
お腹もいっぱいになり、いよいよ下船の時間が近づいてきました。
徒歩の場合はあっけなく下船の流れとなり団体ツアーでもない私は、飛行場でもこんなに長くはなくない?という長さの連絡通路をスタスタ歩いてあっけなく北海道の地上へと降り立ちました。窓からはセイコーマートが見えてきたりと気分も高まってきます。
夜景アシストモードで撮った小樽
今回は、フェリーを使って移動をしていきましたが、想像以上に楽しく移動することが出来ました。世の中の富裕層の娯楽にクルーズ客船の旅行があるのも納得の、ゆったり移動・おいしいご飯・様々なエンターテインメントはインターネットが圏外になることを差し引いてもお釣りが出るほど満喫できました。
まもなく(2022年10月中旬)から始まる「全国旅行支援」の割引は、一部の夜行フェリーが適応されるのでまたフェリー旅をしてみるのも有りかもしれません。とりあえず次回はインターネットが繋がりやすい瀬戸内海ルートから選ぶとは思いますが。
次回以降は小樽・札幌・函館を散策していきます。
それでは、また。(つづく)